嫁がうつになりまして。~うつ病ママとその夫の記録

うつ病および統合失調症の嫁と暮らすアラフォー夫視点の日常の記録

嫁がいなくなってしまいそうな気がしてならない。

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今僕は、酔っ払っている。嫁のアレが発覚したあと、毎日酔っ払っている時間ができてしまった。何でかわからないけれど、勝手ながら、最近やけにタイトルどおり嫁がいなくなってしまうのはないか・・・という大きな不安、どうしようもない淋しさに苛まれている僕である。今回は、そんな僕の懺悔である。なお酔っ払っているので、誤字脱字や散乱した文章になることを最初に断っておこうと思う。


嫁が自分を売る。そこまで追い詰められていたことに気づかなかったことに、僕は大いに悔いている。最近酒を呷るようになった嫁だけど、それだけ苦痛だったんだ。僕は話を聞くまで、わからなかった。時には手を焼き、時にはヘイトを募らせ、時には僕を憔悴させて・・・本当に手のかかる嫁。しかし、それが僕の一番好きな人なんだ。今更すごく実感している。

思うに、僕に黙って自分を売るという決断をしたのは、相当悩んだに違いない。それに気づかずに僕は、嫁をぞんざいに扱っていたと思う。どんな思いでそこへ辿りつき、どんな思いでそれに慣れていったのかを思うと、僕は20年ぶりに涙が止まらない。個人的に「日本男児は涙を見せちゃあいけない」というポリシーのもと、ここ20年一切泣くことがなかった。5年前に母が亡くなったときも、僕だけは涙を流すことはなかった。そんな僕が、貯めた水を一気に放出したかのように、毎日涙に暮れている。それだけ、後悔が深いんだと思う。

思えば嫁は、果たして僕と結婚して幸せだったのだろうか。結婚して何年も経たないうちにパニック障害からのうつ病発症。本人が言うには、嫁のお母さんがくも膜下出血で生死の境をさまよったときにうつ病になったという。しかしその頃僕は、仕事に明け暮れて毎日午前様の生活を繰り返していた。まだ赤ん坊の息子を抱え、幼児の娘を抱え、嫁はどんなに苦しかったことか。そんな嫁がうつになり、好きで本職にしていた幼稚園教諭および保育士を断念せざるを得なかったことは、誰よりも嫁が一番無念だったに違いない。こんな奴と結婚して、嫁は果たして幸せだったのだろうか。

うつ病になってから11年。僕はどこか、嫁の病気と向き合うことから逃げていた。5年前に主治医の先生と話し合い、嫁に働くのをやめさせて療養に専念させたあとも、先生任せな面が大きかったと思う。反省しきりである。というか、今更遅い。自分が情けなくてしょうがない。

僕は思う。この先嫁は、ずっと薬漬けのまま一生を終えるのだろうか。そう考えると切なくて、申し訳なくて・・・僕がもっと稼いでいれば、嫁はこんなことにならなくて済んだのだろう(一応サラリーマンなので、そこまで稼ぎがないわけではない)。嫁が病気になっていなければ、こんなことになっていなかったのかもしれない。僕のフォローがもっとしっかりしていれば、嫁は病気にならなくて済んだのかもしれない。もう、ただただ今は後悔の嵐である。

今度主治医の先生に会って、確認してこようと思うことがある。嫁の病気についてのゴールだ。現状維持を続けるだけなのか、それとも治るのがゴールなのか。僕はこの先、嫁がどんだけ生きているかわからないけど、最後はやっぱりうつ病統合失調症から脱出して終わって欲しい。嫁に、少しでもいいから再び普通の女として生きてもらいたい。そうでないと、嫁が不憫でならない。いったい嫁が何をしたっていうんだ。先生には、それをしっかりと確かめたい。近年忙しさにかまけて、僕はすっかり先生にはご無沙汰してしまっていた。今思えば、逃げていたのだろう。

そして今更だけど、僕はもっともっと嫁を愛そうと思う。手遅れかもしれないけれど、こんな事態になってからじゃあ遅すぎだけど、僕はやっぱり嫁が大好きだ。可能な限り、一緒にいようと思う。今嫁にいなくなられたら、おそらく僕は腑抜けになってしまう。子どもらがいるのに、それはいけない。それに、それじゃあ嫁があまりにも可哀想だ。毎日嫁と会おう。毎日ハグしよう(嫁が友人宅などに外泊しているときは無理だけども)。

そういえば嫁に言われたことがある。先月末にカミングアウトされて以降、僕が気持ちを素直に言葉にしてくれるという。僕は特に意識していなかったし、何より事態を呑みこむのに数日かかってそれどころじゃあなかった。けれど、たぶんその時から何か不安だったのだろう。今更だけど、嫁にもっと素直に気持ちを伝えようと思う。そして、どんなやらかしをしようと生きてさえいてくれたらそれでいい。嫁のいいとこ悪いとこ全て、まるっと愛そうと思う。今までもそうしてきたつもりだったけど、足らんかったと思うので。

僕は今、毎日大変胸が苦しい。しかしそれ以上に嫁はもっと苦しいはずだ。人生で一番のピンチと言っても言いすぎじゃあない。毎日辛いけれど、そこは「堪へ難きを堪へ、忍び難きを忍び」頑張っていこうと思う。嫁が儚い笑顔を僕に向けて「どこにも行かないよ」と言ってくれるが、それが却って不安だ。僕はこの先、この苦しさを背負って生きていくことになるのだろう。それは試練であり、僕への罰だと受け止めている。

でも、自分のこうした考えや行為が全て「死亡フラグ」になるような気がして、余計に自分を追い詰めているような気がしないでもない。でも、何かしないわけにはいられないんだ。もし嫁がいなくなってしまったら、愛そうにも愛せないじゃあないか。今更ばっかりで自分を卑怯に思う。けれど、少しでも嫁に何かしてやりたいんだ。そのためなら、僕は壊れてもいいとさえ思っている。そうなったらそれもまた、罰だろうから。

死亡フラグといえば、最近やけに嫁が昔の思い出話をしてくる。これもまた、僕の嫌な予感を大きくさせている。本当にもう、僕はどうすればいいのかわからなくなってしまっている。嫁を失うのが怖い。どうしたらいいのか。誰か、助けて欲しいとさえ思う。まあ誰にも言えないけれども。みっともないし情けない。けど、お願いだから僕らから嫁を取り上げないで欲しい。


以上、うつ嫁の夫(酔っ払い)による、取り留めのない女々しい、しかし僕の素直な気持ちを述べた文章の羅列でした。

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